私は北海道の小さな島で生まれ育ちました。島は自然が豊かで大好きです。
ところが、9歳の頃、船の滑車に指を挟んでしまい、右手中指の先端が少し欠けてしまいました。
傷跡は今も残っています。
その出来事によって、周りとは違う、疎外感を感じるようになり、
自分にどう落とし込めばいいのか、高校卒業するまでものすごく葛藤をしていました。
こんな傷物の私は結婚なんてできないだろうと思って、
1人で生きられるくらい強くならないといけないと思うようになりました。
自信が持てなかった時、違う世界に誘ってくれる漫画の存在に助けられました。
自分も漫画家になろうと思い、そこから絵の勉強を始めました。
島から出て、札幌の美術短大で油絵を学び、本格的なアートに触れることになります。
色々な人と出会う中で、同じ境遇の人はいませんでした。
それぞれ葛藤があるということを理解し、共感はできないかもしれないけど、
それで良いんだと思えるようになりました。
私が今まで生きてきた中で、影響を受けたものは沢山ある。
生まれ故郷、友人、家族、アート、仕事など。
その経験を行ったり来たりしながら、私は感じたことを絵に乗せていく。
色の対比や形だったり、面白さを感じたもの、人生観など。
その時々で感じることは違うのだけど
その中でこの世界の普遍的なものが届けばいいと願って創作しています。
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